■２０２５ 函館記念レース回顧
サッカーボーイのレコードがついに破られた！３７年ぶりの歴史的瞬間
６月２９日(日)の函館競馬場は最高に熱かった。
なんと言っても３７年間破られることのなかったサッカーボーイの函館記念レコード（1分57秒8）が、ついに塗り替えられたのだから！！
１０番人気のヴェローチェエラが叩き出した1分57秒6という驚異的なタイムは、現在レースが設定されている芝コースで唯一残っていた昭和時代のレコードを0.2秒更新する快挙だった。
■レース展開の分析
まず注目すべきは、やはり前半1000m通過が58秒台という速さ。
これがすべてを決めた、内枠から逃げを狙った馬たちが序盤から激しくやり合い、ペースは緩むことなく中盤へ。洋芝のタフな馬場ではこの流れは明らかにオーバーペースで、前につけた人気馬には相当厳しい展開となりました。
結果的に、中団～後方で脚を溜めていた馬たちが直線で一気に浮上。
勝負どころで内を突いた馬より、外に持ち出して末脚勝負に賭けた馬が上位に来たのが印象的でした。
低評価を吹き飛ばした完璧な競馬、正直言ってレース前のヴェローチェエラへの評価は決して高くなかった。
１０番人気という数字がそれを物語っている。
しかし、佐々木大輔騎手の騎乗ぶりは完璧だった。
佐々木大輔騎手の見事な騎乗技術！
勝利インタビューでの佐々木騎手のコメントが印象的だった。
「先週、今週とあまり結果が出ていなかったので勝ててホッとしています。道中リラックスして走れていたことでゴーサインを出したらしっかりと動けました。手応えも良かったので自信を持って乗りました」
この言葉からは、馬の状態を的確に把握し、タイミングを見極めた騎手の技術の高さが伺える。
レース展開を振り返ると、先頭を走っていたのはアウスヴァール。
そんな中、ヴェローチェエラは中団馬群の後方でじっくりと脚を溜めていた。
そして向正面、佐々木騎手が狙い通りのタイミングで仕掛け「向正面で動くイメージ通り」と後に振り返ったように、３角から外を通って一気に進出。
４角で先頭に立つと、そこからは完全に独壇場だった。
直線に入ってからの伸びが凄まじかった、ラスト１ハロンを11秒6でまとめて、後続を突き放しての完勝！
横綱相撲とはまさにこのことだろう。
■上位入線馬の評価
２着：ハヤテノフクノスケ (牡4 横山武)
２着に入ったハヤテノフクノスケ（６番人気）は、好位から脚を伸ばして１馬身半差の２着。
横山武史騎手の騎乗で、最後まで勝ち馬に食い下がった。
３着：マイネルメモリー (牡5 菱田)
３着のマイネルメモリー（１４番人気）は、最後方からの競馬でクビ差の３着と大健闘。
菱田裕二騎手が絶妙な位置取りから、上がり34秒2の鋭い脚で差し込んできた。
一方で、１番人気に推されていたディマイザキッドは４着に敗れ、人気馬の不甲斐ない結果が荒れた配当を演出した。
■レース総括と今後の展望
第６１回函館記念は、ヴェローチェエラによる３７年ぶりのコースレコード更新という歴史的な一戦となりました。
佐々木大輔騎手の大胆な騎乗と、ヴェローチェエラ自身の能力が最高のかたちで結実した、素晴らしいレースだったと思います！
夏の函館がさらに熱く盛り上がることを予感させる、そんな一戦でしたね！
須貝調教師は勝利後「緩さがあって間を空けて使ってきた馬。もう一段上があるし、まだその手前」と成長途上であることを強調。
今後は放牧を挟んで札幌記念（8月17日・札幌・芝2000m）への参戦が予定されている。
北海道シリーズでの連続好走に期待が高まる。
今週はサマースプリントシリーズ第二戦北九州記念を取り上げます。
スプリントシリーズ第一戦となる函館スプリントステークスは３連単109,940円(288人今週も注目の１頭と追切診断を参考にしていただけたら幸いです。
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